自己肯定感を高めるSTEP9:ビリーフから自由になるために

Contents

思い込みから自由になる!心を解放するABCDE理論

この「自信がない人が「自己肯定感」を高める方法」は、12ステップからなっています。まだ、STEP1~STEP8までをお読みでない方は、ぜひ、こちらを先にご覧になってください。

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 1 — 自らの心を癒すことから始める

・過去の苦しみを成長の糧に変える第一歩

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 2 — 癒えていない過去を整理する

過去の傷をリストアップし、癒しと自己理解のためのステップ

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 3 — 心を見つめるためのガイド

・自分を理解することで自己受容が深まる

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 4 — 幸せになるための心の法則を知る

悪い種を刈り取ってよい種をまく「原因結果の法則」を活かし、幸せな未来を創る

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 5 — 許しとセルフコンパッション

・自分と他者を許し、心に自由と穏やかさを取り戻す方法

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 6 — ネガティブな感情を手放す技術

・つらい感情や思いを解放し、軽やかに生きる方法を学ぶ

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 7 — 人生が変わる「代償の法則」

・幸福が10あれば不幸も10ある法則を活用し、心のバランスと人生の調和を生み出す

○ 自己肯定感を高める方法:STEP 8 — 潜在意識のビリーフが人生を形作る

潜在意識の力を理解し、望む人生を引き寄せる方法

 

 

自己肯定感を高める方法

 

固定観念に縛られていませんか?

日々の生活の中で、『自分には無理だ』『どうせ失敗する』といった思い込みに縛られていませんか?これらの固定観念は、あなたの人生に不要なストレスや不安をもたらすだけでなく、新たな可能性を阻んでしまう原因でもあります。そんな時に役立つのが、心理学のツール『ABCDE理論』です。」

STEP8では、ビリーフとは、人生の経験の中で、自分で作った否定的な価値観や信念、セルフイメージですので、実は、その人固有の思い込みであるのだということを、お伝えしました。

つまり、客観性があるのではなく、あくまでもその人が主観的にそう思っているということであるのです。

たとえば、客観的には十分力があり、成果を出していて、周囲の人も評価していたとしても、本人が「完璧でない自分はダメ」というビリーフを持っていると、たとえ9割できていても、できていない1割の不足やミスが許せず、不安や不満、不足感や欠乏感が強くなって、自己否定を生み出してしまうというようなことが起きるということです。

自分で作った主観的な思い込みですから、逆に言えば、自分で修正をかけることもできるのですね。

ですから、「本当にそうなのか」と疑ってみて、反論して、違う見方ができるのではないかというのが、今回ご紹介するABCDE理論です。この基礎になっているのは、アルバートエリスによるABC理論(論理療法)です。

実は、ステップ3で取り上げた認知行動療法も、エリスのABC理論(論理療法)から派生しています。

ABCDE理論とは

自己肯定感を高める方法

ABCDE理論は、心理学者アルバート・エリスが提唱した思考を再構築するためのアプローチです。私たちが抱えるストレスや悩みの多くは、出来事そのものではなく、それに対する自分の解釈や思い込みに起因しています。このやり方をマスターすることで、思い込みを客観的に見つめ直し、新しい視点を持つことができます。

ABCDE理論の5つのステップ

  1. A(Activating Event): 問題になっている出来事
    「まず、あなたがネガティブな感情を抱く原因となった具体的な出来事を明確にしましょう。たとえば、『上司に注意された』などです。」

  2. B(Belief): 信念
    「その出来事に対して、あなたがどんな信念(思い込み)を持っているかを探ります。例: 『私は無能だから注意された』という考え。」

  3. C(Consequence): 結果としての感情や行動
    「その信念が引き起こした感情や行動を確認します。例: 『落ち込む』『仕事が手につかなくなる』など。」

  4. D(Disputation): 非合理的なビリーフに対する反論
    「その信念に対して、冷静に反論してみましょう。例: 『上司は改善のために注意してくれたのであって、私が無能だからではない』。」

  5. E(Effect): 反論による効果
    「新しい信念を取り入れた結果、感情や行動がどう変わったかを確認します。例: 『注意を前向きに受け止めて、仕事に集中できるようになった』。」

 

A:出来事があってC:結果としての感情や行動があるのではなく、その間にB:ビリーフ(ものの見方や考え方)による解釈があって、C:結果としての感情や行動があるというのがABC理論です。

とくに不適切なB:信念をもっていると、出来事は歪んだ解釈によってネガティブな結果をうむことになるので、不適切なビリーフを修正し、合理的で健全なビリーフに書き換えようというのが、このABCDE理論です。

【ABCDE理論の例】

A(出来事)  上司に注意をされた

B(信念)   「私が無能だから注意をされた」

C(結果)   落ち込み、仕事が手につかなくなる 

D(反論)    上司は改善のために注意してくれた。私が無能だからではないし、いつもミスをしているわけではない。やることが多すぎて、チェックを忘れてしまったので、今度から気をつければ大丈夫。上司からも周りからも、何度も褒められたことがあるじゃない。同じミスを繰り返さないように、気をつければいいだけ。

 E(効果)    注意を前向きに受け止めて、仕事に集中できるようになった。注意されただけで、自分は無能だと全否定しなくてもいいんだ。もっと自分に自信をもっていいんだと思えるようになる。

 

自分のビリーフ=思い込みに気づき、反論してみましょう

自己肯定感を高める方法

ABCDE理論を日常生活に活かす

「ABCDE理論を実践する際は、以下のポイントを意識してみてください:

  • 紙に書き出す:頭の中で考えるだけではなく、紙に書くことで客観的に捉えられます。

  • 小さな出来事から始める:大きな問題ではなく、日常の些細なストレスで練習してみましょう。

  • 繰り返し実践する:何度も練習することで、思考のクセが変わり、ポジティブな視点が身につきます。

ABCDE理論で得られる変化

この理論を習得すると、自分の思い込みに気づき、それを解放する力が身につきます。結果として、自己肯定感が高まり、困難な状況にも冷静に対処できるようになるでしょう。

実際にあなたが、何かの出来事で怒りを感じたり、嫌な気持ちになった出来事を取り上げてみましょう。

 

A どのような出来事がありましたか?

 

 

B そうなったのは、どんな信念や価値観があったからだと思いますか?

 

 

C その結果、あなたはどんな感情や行動をとりましたか?

 

 

D あなたのビリーフ、思い込みをあらゆる角度から疑い、反論してみましょう

 

 

 

E 反論してみて、どのような変化や効果がありますか?

 

 

 

実際にやるときに、ビリーフがすぐに出てこない場合は、A→C→B→D→Eで考えてみましょう。

また、反論ができにくい場合は、いったんC で出たネガティブな感情をTFTで解放してから行ってみましょう。そうするとニュートラルに問題を見られるようになって、反論しやすくなります。

 

 

  【おすすめのセルフワーク】

 

・「TFT」「許しのワーク」「感謝ワーク」など、セルフワークのどれかに取り組めている人は、引き続き、これを行いましょう。必ず力になっていきますので!

 

・気になる否定的なビリーフがある方は、ABCDE理論を使って反論を試みてみましょう。

 

STEP9はここまでです。

ABCDE理論は、あなたの思考のクセを変え、より自由で前向きな人生を築くためのツールです。このステップを通じて、固定観念に縛られない新しい自分を見つけてくださればと思います。

ただ、ビリーフをABCDE理論だけで崩そうと思っても、論理的なタイプの人はある程度整理がつくのですが、ビリーフができるだけの状況というのは、かなり感情的混乱が起きたからこそ「否定的価値観や信念」が形成されたということでもあります。ですので、そのビリーフが生まれた出来事を取り上げ、十分に感情的な解放を行ってからの方が、修正をかけやすくなります。

実際のブライトライト・ワークでは、必ずネガティブな感情の解放を行ってから、ビリーフの切り崩しを行っていきますので、その点は安心してくださいね。

 

 

 

関連記事

  1. 自分に自信を持つ方法№4―完全主義と自信のなさ

  2. 自己肯定感を高めるSTEP5:許しとセルフコンパッション

  3. 自分に自信を持つ方法ってありますか?―part1

  4. 自己肯定感を高めるSTEP6:ネガティブな感情を手放す技術

  5. 自己肯定感を高めるSTEP10:心が変わるマインドチェンジ

  6. 自分に自信を持つ方法№3―劣等感の克服

  7. 自信がない人が「自己肯定感」を高める方法―STEP1

  8. 自己肯定感を高めるSTEP8:ビリーフが人生を形作る

  9. 自分に自信を持つ方法―part2

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。