自分に自信を持つ方法№3―劣等感の克服

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自分に自信を持つためにできること

自分に自信を持つ、自分を信じる力を育てるためには、本来の自分に対する価値への信頼、安心感が必要であり、その土台があった上で、自分の能力や行動、性格に対する自信を構築していくことで、初めて本当に自分に自信が持てるようになるとお話をしてきました。

第一回第二回では自分の価値への自信についてお話をしてきましたが、今回は、この自分の能力や行動、性格などに自信が持てないでいる人が、自分に自信を持つ方法についてお話ができたらと思います。

こちらの方は、色々な書籍やネットなどでもあげられている「自分に自信を持つ方法」というようなアプローチが、初めて効果を上げてくれるところでもあります。

 

ビリーブセラピーでは

  • 劣等感の克服
  • 自分に自信を失った過去の記憶を癒す・やり直しを行う
  • 小さな成功体験を積み重ねる
  • 自分にできること、好きなこと、人から褒められたことなどを心素直に受け入れてみる
  • ビリーブチェンジ、マインドチェンジを行いながら、言葉の力を用いる
  • 強みの発見
  • 自分にとって一番価値があると思えていることは何かの発見
  • 信じる力、祈りの力を用いる

など、具体的でその方に合った様々な心理的アプローチ、方法を用いながら、小さな変化から大きな変化が生まれるようにサポートをさせて頂いています。

具体的なアプローチは、また様々な機会にお話ができればと思いますが、今日は、その中でも、自信を持つうえで、大きな影響を与えている「劣等感」についてお話ができたらと思います。

劣等感を克服するためには

劣等感とは、他者との比較において、自分には与えられていないという思いです。

この他者との比較の中で生まれる劣等感が、自己不信や、自信のなさにつながってしまうのです。

ですから、この劣等感というものをどのようにとらえて、克服し、自信に繋げていくかがとても大切になるのですね。

私たちは、小学校に上がり始めたころから少しずつ、他者との比較が芽生え始め、自分にある不足感や欠乏感、劣等感などを抱くようになります。

そして、その劣等感ゆえに、自分を卑下したり、劣等感ゆえに、自己顕示欲が強まったり、劣等感ゆえに必要以上に自分をよく見せようと、飾ることを覚えたりすることになります。

劣等感そのものに対してどういう態度と対処が取れるのかと言ったら、意外に答えは単純なのだと思います。

努力できるものなら、自分がそうなりたいという理想に近づけるように努力をすること。

お勉強や運動のようなものなら、一足飛びに最初からできている人よりも時間はかかっても、努力の量を増やすことで解消していくこと。

努力できないもの、身長だったり、性別だったり、生まれや家庭環境だったり、体のハンデであったり、努力しても変えられないものは、そのことから学べるものがあるとしたら、そこだけを学んで、あとは静かに受け入れるということ。

この二つを峻別できて、実行できるだけでもすごいことで、劣等感の克服には大いに役に立つことになります。

 

でも、劣等感の意味や克服法は、本当はもっと深いものであるとも思います。

何より、私自身も、自分の劣等感を探ることで、自分の心の奥底にある「宝の山」と巡り会えた、劣等感を通して自分のすばらしさが発見できたという実感を持つ一人です。

ぜひ、皆さんに知っていただきたいことは「劣等感とは、長所の影」なのだということです。

実は自分の心の奥底に、あなたにしかない長所やすばらしさ、理想像のようなものがあって、それが発現できていないことによって、劣等感が生じてくるからです。

私たちは自分の理想とするものがあるから、それを自分はもっていない、与えられていないと、他者との比較の中で劣等感を感じるわけです。

でも、他者との比較といっても、私たちは、どんなことにも劣等感を感じるわけでは決してありません。

例えば、オリンピックで活躍する選手を見て、一般の多くの人は感動することはあっても、その彼ら彼女たちの能力を見て、深い劣等感に陥ることはないはずです。

ところが、サッカーでもバレーでもいいですが、自分も何らかのスポーツをやって、かなりの努力をしてきたのに、十分に報われた思いを持っていない人であれば、サッカーの選手やバレーの選手の活躍を見ると、何とも自分の能力のなさを見せつけられるようで、「やっぱり自分はダメなんだ」「運動能力が劣っているんだ」と劣等感を抱くことになってしまいます。

成績が悪い人がみんな、「自分は頭が悪い」と、劣等感を抱くかといえばそんなことはありませんね。

むしろ、「自分は頭が悪い」と劣等感を抱くのは、東大に行っているような人がさらに優秀な人と比べて、劣等感に陥っていたり、自分の中に優秀性を感じている人や、知的であることや学歴に対する憧れがある人が劣等感を抱くのであって、成績なんて気にしないで気持ちよく生きられている人もたくさんいるわけです。

つまり、その人の中で輝く部分、理想の部分、求める思いを持っているものに対して、反応しているのが劣等感だとも言えます。

ですから、自分の中の劣等感を探り、心を見つめ、本当は自分の本質にどのような素晴らしいものが隠れているか、そのダイヤモンドや真珠の輝きのようなものを自分の内側に発見できた時の喜びは、とても深いものがあります。

劣等感の数だけ、長所が、素晴らしさが、輝きが必ずあなたの中にあるのだということでもあります。

劣等感に隠れているダイヤモンドの発見

Oさんは、自分の首に赤いアザがあることに劣等感をいだいていました。

目鼻立ちの整った、チャーミングで聡明そうなOさんではありましたが、思春期から大人になるにつれて、くっきりと見える赤アザが気になって、好きな人ができてからは特に、このアザさえなければとコンプレックスを持つようになったそうです。

手術をしたのですが、かえって手術痕がケロイド状になってしまったことで、さらに「私は醜い」という劣等感を深めて、精神的にバランスを崩してしまわれ、Oさんはお見えになりました。

ケロイド状になってしまったことへのショック、自分の体を受け入れられず、愛せない思い、男性からどう思われるかという不安、他人の目への恐れ、自分は醜いという思い込みなどを、Oさんのお気持ちを受け入れながら、解放を進めていきました。

そうして、自分の心を見つめていき、自分の中にある恥の感覚や醜いことへの恐れやコンプレックスそのものが和らいで、少しずつ自己理解が深まっていくと、Oさんは、とても大きな気づきを得ていかれました。

それは、「私は醜い」という見方考え方、そうしたセルフイメージをもって自分にレッテルを張っている自分の心こそが、一番醜いのだということ。

この自己否定の心を徹底的に解放しながら、「ビリーフチェンジ」という手法も用いていきました。

そこでつかんだものは、「私は私の人生を美しく生きる」という新たなセルフイメージでした。

このセルフイメージが大きくOさんを変えていくきっかけとなりました。

「私は醜い」と思って生きる人生と、「私は私の人生を美しく生きる」と思って生きる人生では、未来が大きく違ってくるのは言うまでもないですね。

Oさんは、さらに、ご自分の中にある長所やすばらしさを見つめていくと、「美」を愛する心やおおらかさ、人への思いやりや明るさが本来の自分にはあるのだということも発見されていかれました。

そうして、他の人の人生も輝くようにサポートができたらと願ったOさんは、ライフコーチやキャリアコンサルタントとしての新たな人生の方向性を見つけていかれました。

 

劣等感はこのように、自分の強みや、素晴らしい資質、性質を見つけていく「よすが」となり、本当の自分、自分の中のダイヤモンドの部分を発見していくことにもつながっていくのですね。

ですから、劣等感を抱いた時、自分が努力をすれば手に入るものであるなら、自分がなりたいものを目指して努力をすればいいですし、身長や家柄や自らの出自など、努力しても変えられないものに対しては、静かに受け入れることが大事になるでしょう。

その上で、ご自分の心を深く見つめていくことで得られる「心の奥底にある宝」は、必ずや、あなたの自己肯定感や自己信頼を高め、自分に対する自信を取り戻すきっかけになってくれることと思います。

 

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